西宮の未来を担うこどもたちへ


絵本作家・イラストレーターとして活躍される、たかい よしかずさんは
西宮市キャラクター「みやたん」の生みの親。
笑顔あふれる「みやたんのお父ちゃん」に、
西宮で暮らし、これからもこのまちと共に成長を続けるこどもたちに向けて
あたたかいメッセージをおくってもらいました。
たとえ挫折しても好きなことを続けて欲しい
みやたんのお父ちゃんこと絵本作家のたかいよしかずです。2011年まちたび博のキャラクターとしてみやたんを作らせていただき早13年が経ちました。当時10代だったこどもたちも、もう成人となり社会に出て活躍していることと思います。僕は小さい頃から絵を描くことが好きでした。ただ、幼稚園には自分よりも上手な子がいて挫折からのスタートでした。それでも描くことが好きでずっと続けてきたので今の絵本作家という仕事につながっています。
こどもたちに大切なのは「そうぞうりょく」
小学校の時、クラスの壁新聞に4コママンガを描きました。それをクラスメイトが見て笑ってくれていました。自分がしたことで人が喜んでくれる。それが自分もすごく嬉しいことだと気づきました。今も自分の作ったもので人を幸せにしたいという気持ちに変わりはありません。自分の好きなことを仕事にできているのは本当に幸せです。こどもたちには好きなことを見つけて夢をもってほしいと思います。夢や目標は途中で変わってもいいと思います。それまで努力した事は決して無駄にはならないからです。大切なのは「そうぞうりょく」、漢字で書くと「想像力」と「創造力」。頭で考えたことを形にしていくこの力があれば生きていけるのではないでしょうか?
西宮の発見につながるイベントを開催
西宮は文教のまちとして市民の皆さんが色々な活動をされています。僕は絵本作家として西宮の中でどんな活動ができるだろうと考え、「ようかいむら」という絵本に付いているようかいカードを西宮の色々なスポットで集めるというイベントを始めました。毎年たくさんの方がカードを集めるために西宮の色々な場所を訪れています。西宮に住みながら知らなかった場所、神社仏閣・博物館・お店を発見できることにつながっています。自分たちが住むまちをもっと知り、好きになってもらえると思います。


ようかいむらのスタンプラリー
「ようかいむら」の妖怪たちを親子で探し出すスタンプラリーです。 西宮市内外に設けたスポットで妖怪たちを見つけ出すと、ようかいカードをゲットできます。(主催:一般社団法人にしのみや観光協会)
この体験が良い思い出として残るように

最近は西宮を飛び出して近隣の市にもようかいカードのスポットが増えています。他市の方が西宮に来て西宮の良さをもっと知っていただければと思います。スポットにはこどもたちだけではなかなか行けない場所もあります。お家の人と色々な場所を巡ることで会話や絆が深まることでしょう。集めたカードのファイルをキラキラと目を輝かせて見せに来てくれる子もいます。そうやってこどもの頃の体験が良い思い出として心の中に残ってくれればとても嬉しいです。
西宮のために何ができるかを考え続けたい
僕は絵本を描くときにこどもの頃の記憶を頼りに描くこともあります。こどもだった自分が読んで面白いと思うかな?と、自問自答しながら描きます。こどもの頃の思い出は一生の宝物。西宮で育ったこどもたちがこのまちのことを大好きで誇りに思い、いつまでも住み続けたいと思えるようなまちにするため、僕にも何ができるかを考え頑張っていきたいと思います。いまの目標は、こどもはもちろん、たくさんの人々の夢と笑顔を育む場として、この西宮に「みやたん美術館」を作ることです(笑)。

Profile | たかい よしかず
絵本作家・イラストレーター・西宮市キャラクター「みやたん」生みの親
大阪府堺市生まれ、西宮市在住。(株)京田クリエーション代表取締役会長。大阪芸術大学デザイン学科卒業。2001・2003・2006・2011年イタリア・ボローニャ国際絵本原画展入選。絵本作家としての主な作品は、「おはなし・くろくま」シリーズ(くもん出版)、「ようかいむら」シリーズ(国土社)など。「みやたん」のほかにも多くのキャラクターデザインを手がけるとともに広告・TVにも活躍の場を広げる、マルチな才能で世の中を元気にする「ハッピークリエイター」として活動中。

公益財団法人西宮市大谷記念美術館
故大谷竹次郎氏(元昭和電極社長・現社名SECカーボン(株))より、土地建物、美術作品等の寄贈を受け、1972(昭和47)年に開館した美術館です。日本近代洋画、近代日本画、フランス近代絵画を中心に、現在では1,300点以上の作品を収蔵しています。1978年より、「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」を毎年開催しています。
〒662-0952 西宮市中浜町4-38
http://otanimuseum.jp/index.html