西宮を舞台にした創作物

幼な子われらに生まれ

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サムネイル:幼な子われらに生まれ
映画監督の三島有紀子さんは神戸女学院大学出身
著者:重松 清
『幼な子われらに生まれ』 単行本/KADOKAWA(1996年)、文庫版/幻冬舎文庫(1999年)
作品紹介

連れ子のいる女性と再婚した男を軸に、家族を築いていく難しさに直面した大人たちが織りなす人間模様が綴られている。映画では、名塩ニュータウンが主なロケ地となっている。

作品の舞台となった場所
JR西宮名塩駅前や西宮名塩ニュータウン内にある斜行エレベーター、東山台北公園など

海外の人々を魅了した「NAJIO」。地元の子どもが参加した夏祭り。

浅野忠信さん、田中麗奈さん主演 三島有紀子監督のこの作品は、モントリオール映画祭で審査員特別賞を受賞しています。(長女役の南沙良さんはこの作品がデビュー作で、今でも三島有紀子監督との出会いを熱く語っておられます。)

「家族」を象徴する場所として、三島監督が「どうしても!」と選んだのが名塩東山台。斜行エレベーターで上がると住宅しかないロケーションが、家族の住む空気感を感じさせたそうです。車で中国自動車道を走っていた時偶然このまちが目に入り、いつか映画で使いたいとずっと思っていたとか。

東京を舞台にしたストーリーなのに、映画のポスターもタイトルバックも東山台の風景が選ばれているほど印象深かったのでしょう。海外の映画祭で上映された後、あの風景は日本のどこなのかという質問が多かったという話も。監督は誇らしげに「NAJIO」と答えられていたそうですが、ある意味、西宮の財産でもあります。

地域住民の足でもある斜行エレベーターで、撮影時には主演の浅野忠信さんの姿も見ることができました。斜行エレベーターの横に設置されたジュースの自動販売機は実際にはなく、風景がちょっと寂しいというので撮影用に急遽置かれたんです。

ロケ地となったお礼に撮られた、生瀬皇太神社の神輿を担ぐ地元の子どもたちとその姿を見守る保護者のシーンも映画に登場しています。

写真:西宮名塩ニュータウン

西宮名塩ニュータウン

映画では西宮名塩の斜行エレベーターが作品の象徴的なスポットとして描かれている。

風景写真提供:西宮流
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