西宮を舞台にした創作物

火垂るの墓

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サムネイル:火垂るの墓
西宮を舞台にした不朽の名作
著者:野坂 昭如
『アメリカひじき・火垂るの墓』 文藝春秋(1968年)
作品紹介

1968年に直木賞を受賞した、野坂昭如さんの自伝的小説。第二次大戦下、二人きりになった兄妹を主人公とした、戦争の悲しみを描いた作品。高畑勲監督によりアニメ映画化された。

作品の舞台となった場所
ニテコ池、夙川河川敷緑地、香櫨園浜、西宮回生病院など

ニテコ池隣に記念碑が建立され、戦争を語り継ぐ朗読劇も上演。

西宮回生病院や夙川、ニテコ池やすぐ下の住宅地などが出てくる、西宮が舞台となったお話です。アニメ化する際、野坂さん本人が現地をロケハンで回ったと言われています。

清太の叔母さんが住んでいる設定になっているニテコ池の近くの景色は、今でもその場に行くとアニメの背景が感じられます。アニメでは防空壕が池の横になっていますが、実際には少し違っていたようです。香櫨園浜にある西宮回生病院もすっかり建て替わり、最後まで昔の面影を残していた本館の入り口も2015年に姿を消しました。

ニテコ池隣の西宮震災記念碑公園には、地域の方々が寄付を集めて2020年に建立された火垂るの墓記念碑があります。除幕式には野坂さんの奥様も招待されましたが、コロナ禍だったので残念ながら出席は実現しませんでした。

神戸市の市民団体が、戦争を忘れないように毎年夏になると火垂るの墓の聖地巡りをされています。長く続けられていますが、それだけ大切な作品なんだなと思います。西宮市内では、2023年に大社小学校の平和学習として近隣在住のボランティア「陽なたの会」による朗読劇が上演されました。

ニテコ池

ニテコ池は清太と節子の兄妹が親戚の家を飛び出し二人で移り住んだ防空壕があった場所で、物語の中でも主要な舞台となっている。

風景写真提供:西宮流
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